一般社団法人日本技術者教育認定機構(JABEE)は、技術者を育成する教育プログラムを「技術者に必要な知識と能力」「社会の要求水準」などの観点から審査し、認定する非政府系組織です。“教育プログラム”は認定の対象とする教育の主体のことで、通常、工学・農学・理学系の学科あるいは学科内のコースに対応します。
JABEEの認定基準は、技術者教育認定の世界的枠組みであるワシントン協定などの考えに準拠しており、認定プログラムの技術者教育は国際的に同等であると認められます。認定プログラムの修了生は、世界に通用する教育を受けた技術者であると言えます。JABEEの認定には、以下の特徴があります。
- 同じ専門分野の審査チームによる審査を通じて、プログラム自身による教育の質保証と改善を応援します。
- 認定基準は、科学技術の専門知識、デザイン能力、コミュニケーション能力、チームワーク力、技術者倫理など技術者に求められる国際的な要件に沿ったものです。
- 認定プログラムの修了生は、国家資格である技術士の第一次試験が免除されます。
JABEEは1999年に設立され、2001年度から認定を開始しました。2016年度までの認定プログラムの累計は501、認定プログラム修了生数の累計は約26万人になります。教育機関、履修生の双方に価値のある認定制度です。まだ認定を取得されていないプログラムは、ぜひご検討下さい。
新たに認定取得をお考えの高等教育機関の方へ
認定中のプログラム関係者の方へ
技術者教育の質保証と改善のために、日本の高等教育機関がすべきこと。
社会は今、修了生が「何を身につけ、何ができるようになったか」という明確な学習成果を求めてきています。JABEEは、工学、理学および農学系の教育プログラムが、国際的に通用する知識と能力を身につけた技術者を育成しているかを審査し、認定します。 また、審査を通して学びの本質を見据えた教育改革をサポートします。
高校生・高専本科生・保護者・進路指導の先生方へ
世界で通用する技術者になる、最善の道を。
技術者をめざして進路を定めようとしている皆さんは、これからどのような学びを選択されるのでしょうか。国際標準の認定基準をクリアして、たゆまぬ教育改善を続けるJABEE認定プログラムで学ぶことで、活躍の場は国内に留まらず、広く世界に広がります。 また、JABEE認定プログラム修了生は、国家資格である技術士の第一次試験が免除されます。つまり、高い技術を持つことの証明である“技術士”として、社会や企業で活躍できる近道と言えます。
認定プログラムの履修生・修了生の方へ
JABEE認定プログラムで学んだことの意義は、社会に出たときに実感します。
企業は今、プロフェッショナルとしての専門能力に加え、チームワーク力や課題解決能力など多岐にわたった素養を持った人材を求めています。JABEE認定プログラムで得られる知識や能力は社会の要求と国際標準に合致したものです。身につけた知識や能力は社会でいかんなく発揮できるでしょう。海外で技術者として働く場合には、認定プログラムの修了生であることが条件になる場合もあります。「JABEE認定プログラムは勉強が大変だ」という声が聞かれますが、その努力は自分の将来への投資です。ぜひ、頑張ってください。
企業・産業界の方へ
認定プログラム修了生は、ビジネス上での問題解決に欠かせない人材です。
JABEE認定プログラムの修了生は、科学技術の専門知識だけでなく、デザイン能力、コミュニケーション能力、チームワーク力、技術者倫理などを身につけた自発的に問題を発見し解決できる人材として、産業界での活躍が大いに期待できます。また、海外においては、技術者として扱われるために、認定を受けたプログラムの修了が条件となる場合があります。技術者の国際的・社会的地位向上のためにも、認定プログラム修了生にぜひ注目してください。
審査員としての活動をお考えの方へ
審査への参加という社会貢献が、ご自身をさらに高めることに。
審査員となった企業の方は、社会やご自身の技術分野に対する貢献に加え、審査活動を通じて自社の社員教育などに生かせる新たな視点や人脈などを得ることができます。専門分野における知識やご経験をお持ちであれば、ぜひJABEEの審査員としてご活躍ください。 高等教育機関の方は、審査が第三者ピアレビューであることをご理解いただき、ご協力をお願いいたします。日本の将来を担う優秀な技術者を育成するための活動に、審査員として参加されることをぜひご検討ください。
JABEEインタビュー
JABEE認定プログラム修了生・認定教育機関の教員・企業人・審査員経験者へのインタビュー
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