その他の国際活動
海外での活動に対し日本国内の他団体と協働しています。また海外の認定団体の設立支援や、海外の教育プログラムの指導・認定も行います
日本国内団体との協働関係について
JABEEは日本技術士会及び日本工学教育協会と2010年より海外へのエンジニアリング関連人材の流動化における協力に対する覚書を結んでいます。
JABEEと日本プロフェッショナルエンジニア協会(JSPE)は、米国等でプロフェッショナルエンジニア(PE)資格取得を目指す人たちを後押しするための協力関係に関する覚書に署名しました。JSPE(http://www.jspe.org/history.html)は、2000年9月に設立された特定非営利活動法人(NPO法人)で、全米プロフェッショナルエンジニア協会(NSPE)の日本国内唯一の提携団体(affiliate member)です。JABEE修了生はワシントン協定の下で米国のABET修了生と実質的に同等と見做され、米国各州でPE登録を行う際の要件の一つとして認知されます。
NABEEA
2007年に設立されたアジア圏の技術者教育認定団体のネットワークです。JABEEは設立メンバー、理事会メンバーです。
アジア技術者教育認定機関ネットワーク」(NABEEA)の発足
2007年8月8日、マレーシアのペナン島で、アジアの技術者教育認定機関のネットワークを立ち上げるための会議が開催され、NABEEA: Network of Accreditation Bodies for Engineering Education in Asiaの設立が合意されました。NABEEAは、アジアにおける技術者教育認定制度の確立と技術者教育の質向上を目的とし、そのための相互理解、相互協力を促進するものです。
NABEEAの目的
当面は技術者教育認定制度と技術者教育の質向上のための意見交換、相互理解・相互協力を目的とする緩いネットワークとします。ネットワークとしてのアウトカムズをレベル1~4のレベル毎に設定しています。
レベル1:情報交換の段階
レベル2:共通点と相違点の相互理解がある程度達成された段階
レベル3:基本概念レベルでの調和が図られた段階
レベル4:認定制度の実質的同等性を相互承認する協定を締結できるような段階
現段階はレベル1で、段階的にレベル2→レベル3へ進むことをNABEEAの目標とします。レベル4はNABEEAの直接の目標とはせず、機が熟した段階で新たな枠組みも含めて検討する事が合意されています。
JICA技術協力プロジェクト
インドネシア政府は2012年8月に高等教育法を施行し、分野毎の教育プログラム認定機構を立ち上げることを義務付けました。
日本政府はこの支援の要請を受け、JICA (国際協力機構)がインドネシアエンジニアリング教育認定機構(IABEE)設立プロジェクトを立ち上げました。JABEEはJICAからの協力要請を受けて、このJICA技術協力プロジェクトに参画することになりました。
JABEEは、インドネシアに適した技術者教育認定基準の作成、審査員の養成、受審校のプログラム認定に対する啓蒙活動等を行い、教育プログラムの審査を実施して、2019年頃にワシントン協定への暫定加盟を果たすことを目標としたプロジェクトの準備を進めてきました。この目的のため2013年10月から一年間、JABEE専務理事・事務局長がJICA専門家としてジャカルタに赴任し、所期の任務を果たし帰任しています。
今後はJICA技術協力プロジェクトの業務契約に基づき、具体的業務を推進していきます。
2014年12月、JABEEは初めての海外審査をインドネシア・ボゴール農科大学の Mechanical and Biosystem Engineering 学科に対して行いました。審査は、作成中のJABEEの認定基準案の妥当性をチェックすることを目的とした試行審査でもあったため、本プロジェクトの技術的、財政的な支援のもとで行われました。
プロジェクトの詳細はJICAウェブサイトでご確認いただけます。
2014年11月に始まったJICA技術協力プロジェクトを通じてインドネシアに国際レベルのエンジニアリング教育認定組織を立ち上げ、ワシントン協定に加盟する成果を到達し、2023年8月終了しました。当初の計画では2019年にプロジェクトを終了するはずでしたが、途中で最終成果をワシントン協定に「暫定加盟」することから「正式加盟」することに格上げすることになり、プロジェクト期間を延長しました。その直後にCOVID-19が始まり、プロジェクトを終了できたのは2023年8月になりました。インドネシアは23番目のワシントン協定加盟団体になりました。
英文のProject Completion ReportはJICA図書館と国会図書館に格納され、こちらから閲覧することができます。
JABEEのウェブサイトでも下記リンクボタンより閲覧できます。
Reportは、本文とANNEXから成り、栞付きのpdfのサイズは10.7MBです。Reportはプロジェクト終了3年後の事後評価に使われます。
日本語の「インドネシア・エンジニアリング教育質保証支援プロジェクト ~奮闘記~」を公開します。これはProject Completion Reportの和訳ではなく、JABEEがインドネシア関係者と分かち合った苦労と喜びの記録を物語風で書いたものです。
JABEE初の海外認定
JABEEは2014年12月、初めての海外審査をインドネシア・ボゴール農科大学(Bogor Agricultural University)Mechanical and Biosystem Engineering 学科に対して行いました。3月9日の理事会において認定が承認されましたので、JICA事業でジャカルタ出張中のJABEE専務理事がボゴール農科大学を訪問し、認定証を授与しました。 学長以下、全学部長、全学科長、学生代表が出席する大学規模な式典が開催されました。
専務理事は式辞の中で、JICA支援によるインドネシア技術者教育認定機構設立プロジェクトに言及し、ボゴール農科大学の先生方の積極的なプロジェクトへの参画を呼びかけました。
